京都に30回以上1人旅に行った筆者が選ぶ！おひとり様でも楽しめる古都の観光スポットとお食事処24選

「京都に1人旅に行きたいけれど、観光ルートがわからない」
「1人でも楽しめる京都の名所が知りたい」
「混雑が少ない穴場スポットでゆっくり過ごしたい」
こんな悩みをお持ちではないでしょうか？

京都は自由気ままな1人旅にはぴったりの場所。おひとり様でも楽しめる観光スポットや、入りやすい飲食店が多数あります。

この記事では今まで京都に30回以上1人旅に行っている筆者が、

を紹介します。ぜひ最後までお読みください。
（※最新情報は各施設の公式サイトなどをご確認ください）

1．京都1人旅を満喫！定番の観光スポット8選

おひとり様でも足を運びやすい、京都の有名な観光スポットを紹介します。
見ごたえのある名所ぞろい！1人だからこそ自由に、存分に、京の魅力を満喫してください。

1．竹林が美しい秀吉とねねのお寺「高台寺」

豊臣秀吉の妻のねねが、秀吉を弔うために1606年（長慶11年）に創建しました。重要文化財には、

• 霊屋（おたまや・霊を祭る建物）
• 開山堂（仏堂）
• 観月台（お月見をする建物）

などが指定されています。

中でも「霊屋」は秀吉とねねの坐像が安置されており、その下にねねが土葬されている、高台寺を代表する建造物。

内部には、黒うるしに金粉で文様をあしらった高台寺蒔絵（まきえ）がほどこされています。

引用：鷲峰山　高台寺

通常は立ち入り禁止で外からの見学となりますが、特別拝観の際は堂内への立ち入りが可能な場合もあります。

日程は決まり次第公式サイトで発表されますので、事前に確認してみましょう。

そして、筆者のおすすめが「高台寺竹林」です。

竹林といえば嵐山が有名ですが、高台寺でも美しい竹の小路を堪能できます。嵐山より観光客が少なく、立地もよいのでおすすめ。

繊細な竹のざわめきを聞きながらゆっくり散策できる、1人旅には最適のスポットです。

高台寺を参拝した際には、ぜひ訪れてみてください。

◾高台寺の基本情報

2．美容や契約成功！さまざまな御利益がある「下鴨神社（賀茂御祖神社）」

数々の国宝や重要文化財を有し、世界文化遺産に登録されています。正式名は賀茂御祖神社（かもみおやじんじゃ）。

賀茂川の下流に位置していることから、下鴨神社と呼ばれるようになりました。

さまざまな御利益があるといわれており、

• 災難厄除け
• 契約の成功
• 縁結び
• 球技上達

など、多岐にわたります。

おすすめは、美麗祈願で信仰を集める摂社「河合神社」。摂社とは、本社の神様と縁深い神様を祭っている、敷地内にある小さな神社のこと。

顔が描かれた手鏡の形の絵馬に、自分のメイク道具で化粧をして奉納する「鏡絵馬」が有名です。

手持ちのコスメがない場合は、神社に置いてある色鉛筆を使ってくださいね。世界に1つのオリジナルの鏡絵馬を奉納して、美麗祈願をしてみましょう。

また御手洗池でできる「水みくじ」も人気です。

（※筆者撮影）

特殊な紙でできたおみくじを池に浸すと、ゆっくり文字が浮かび上がり結果が現れます。筆者はおみくじの結果が良いときは持ち帰り、悪いときは結び所に結んできます。

老若男女問わずに楽しめる「水みくじ」。下鴨神社を訪れた際には、ぜひ占ってみてください。

◾下鴨神社の基本情報

3．自然に囲まれた京都の文化財「高山寺」

（※筆者撮影）

京都駅からバスで約1時間程離れた、右京区の山間にある寺院です。

創建は奈良時代といわれており、1206年（建永元年）に僧侶の明恵上人（みょうえじょうにん）が、高山寺として再興しました。

多数の国宝を所有し、世界文化遺産に登録されています。

高山寺の代名詞といえば、日本最古の漫画といわれている、国宝「鳥獣人物戯画」。

擬人化された猿やうさぎなどの動物たちが、水遊びや宴会などに興じる様子がいきいきと描かれています。

平安〜鎌倉時代の作品で作者は不明、戯画自体が何を意味しているのかも判明していません。

大変貴重な美術品なので、実物は非公開となっており、石水院（国宝の鎌倉時代の建物）に複製品が展示されています。

そして、筆者の一押しが石水院から望む絶景です。

（※筆者撮影）

開放感のある広々とした室内からは、栂ノ尾が育んだ自然が一面に広がっていて、マイナスイオンたっぷり。

参拝客は各々室内に座り、ゆっくりと景色を眺めます。

自分のペースで気ままに過ごせる、1人旅にはぴったりの場所です。筆者はいつも、30分は腰を下ろし動きません。

紅葉シーズンは混雑するので、春から初秋の参拝をおすすめします。

◾高山寺の基本情報

4．徳川時代を象徴する豪華絢爛な「二条城」

1603年（慶長8年）、将軍が上洛した際の宿泊所として築城されました。二の丸御殿（国宝）や本丸御殿（重要文化財）などを有し、世界文化遺産に登録されています。

中でも「二の丸御殿」は、33部屋、約800畳と広大な建造物で、国内に残る唯一の御殿群として有名です。

内部は黄金の障壁画などで装飾されており、将軍の邸宅らしい豪華な内装がほどこされています。

幕末の1867年(慶応3年)、江戸幕府15代将軍の徳川慶喜が、この二の丸御殿の「大広間・一の間二の間」で、大政奉還（幕府が政治の実権を手放し終焉を迎えた出来事）をおこないました。

（二の丸御殿　大広間・一の間二の間）　引用：世界遺産　元離宮二条城

現在はその様子を表した慶喜らの人形が展示されており、当時の様子を偲ばせます。

また御殿に面して作庭された、特別名勝（国指定の価値の高い景観）の「二の丸庭園」も外せません。

徳川の永続を願って造られた庭で、岩石で蓬莱島（不老不死の妙薬がある島）や、鶴亀の島（長寿の象徴）が表現されています。

石の形や配置が美しく庭園に詳しくない筆者でも、その造形美に圧倒されました。

江戸幕府の繁栄と衰退を見届けた二条城に、ぜひ足を運んでみてください。

◾二条城の基本情報

5．古都京都のシンボル「八坂の塔」

舞妓さんで有名な、祇園にそびえる「八坂の塔（法観寺）」。重要文化財に指定されている五重塔で約46メートルあり、国内で3番目の高さを誇ります。

589年（崇峻天皇2年）の創建以来たびたび火災に遭い焼失し、現在の建物は1440年（永享12年）に再建されたものです。

通常は非公開で敷地外からの見学となりますが不定期で公開しており、その際は五重塔の二層目まで登ることが可能。

筆者は旅行中、過去に2回公開日に巡り合い、運よく塔の内部を拝観できたことがありました。初層には五智如来像（仏像）があり、2層目からは祇園の街並みが望めます。

公開日は未公表なので、訪れた際に開門していたら、ぜひ拝観してくださいね。

　筆者おすすめ！八坂の塔のビュースポット3選

メディアにもよく登場する壮麗な八坂の塔ですが、実はより美しく見えるスポットがあります。
今回は「筆者おすすめのビュースポット3選」を紹介しますので、参考にしていただけたら幸いです。

1. 夢見坂から

祇園の空にそびえ立つ五重塔の迫力を体感できます。道が狭いうえに車も通るので、写真撮影の際は交通安全に留意しましょう。

2. 八坂通から

八坂の塔の景観といえばここ！テレビや旅行記事などでも多く使われる風景です。

3. French cafe CHASEN 高台寺前の階段から

祇園の街並みを見下ろせる場所。八坂の塔の右側には、京都タワーも見えます。

◾八坂の塔（法観寺）の基本情報

6．京情緒あふれる清水寺の参道「二寧坂・産寧坂」

古より清水寺の参道として栄えた「二寧坂・三寧坂」。風情ある石畳に土産屋や飲食店が並び、人々の往来が絶えません。

二寧坂は、高台寺の近くから八坂の塔の辺りまでの約130ｍ（下に地図あり）。由来は大同2年（807年）に完成したため、三寧坂の手前にあるため、といわれています。

産寧坂は、八坂の塔の辺りから清水寺付近までの約200ｍ（下に地図あり）。完成したのが大同3年（808年）だったから、清水寺に安産祈願をする際に通ったからなど由来は所説あります。

「三寧坂で転ぶと3年以内に死ぬか、3年寿命が縮む」という恐ろしい言い伝えもありますが、「石段の坂道なので、転ばないように気を付けて歩いてね」という注意喚起が生んだ伝説のようです。

二寧坂・三寧坂の魅力は、京町家と石畳が織りなす景観。

フォトスポットとしても人気で、写真撮影をする観光客でひときわ賑わっています。混雑を避けたい方は、遅くても8：30頃までに訪れるのがよいでしょう。

筆者は閑散期の7時台に散策に行き、人が1人も映っていない写真を撮ることができました。

（※筆者撮影）

京都1人旅の際は早起きして、二寧坂・産寧坂の散策を楽しんでみてください。

◾二寧坂・産寧坂の基本情報

7．千年の都を育んだ風情ある「鴨川」

京都市を南北に流れる「鴨川」。清らかな川の流れとともに、四季折々の景観を楽しめます。

平安時代から暴れ川と呼ばれ、たびたび氾濫を起こしていましたが、昭和以降の整備で現在のような穏やかな姿になりました。

遊歩道は観光客のみならず、地元の方々が友人と過ごしたり、ジョギングをしたりと生活の場として使用しています。

（※筆者撮影）

川のせせらぎを感じながらゆっくり散歩をしたり、川辺に座って休憩したり、1人旅では外せないスポットです。

市内の約27kmに渡る鴨川ですが、最大の見どころは四条大橋から望む景観。

（四条大橋からの景観）

川沿いに並ぶ先斗町の町家と、前方に見える荘厳な三条大橋が、鴨川をより美しく引き立てます。メディアでもよく使われるスポットで、京都を代表する風景の1つとして有名です。

鴨川のおすすめ散策ルートは、四条大橋→遊歩道→三条大橋→川端通（下に地図あり）。
川端通に出たところに三条京阪駅や三条京阪バスロータリーがあるので、そこから次の目的地へ向かえます。

古来より京都を見守ってきた鴨川を、ぜひ堪能してください。

◾鴨川の基本情報

8．朱色の千本鳥居が圧巻「伏見稲荷大社」

全国に約3万社ある稲荷神社の総本宮です。稲荷神社とは、五穀豊穣や商売繫盛などに御利益のある神様のこと。

人々に身近な神様として親しまれており、初詣には西日本で1番多い250万人以上の参拝者が訪れます。

そんな伏見稲荷大社の名物といえば「千本鳥居」です。

人々が願いごとをする際や叶った際に、鳥居を奉納する風習により誕生しました。

本殿の先から奥社までの約200ｍにかけて（下に地図あり）、ずらっと並ぶ鳥居は圧巻の一言。異世界に入り込んだような、神秘的な力を感じます。

鳥居は途中から2列に別れて右側通行になるので、ルールを守って参拝しましょう。

そして、筆者のおすすめは狐の顔型の「白狐絵馬」です。

奥社にあり、千本鳥居を抜けた後に奉納できます。願いごとのみならず、狐の顔に口や鼻を自由に付け足すことが可能です。

奉納所にはさまざまな顔の可愛らしい白狐絵馬がずらりと並んでおり、見る人をほっこりさせます。

人々に愛される伏見稲荷大社の魅力を、ぜひ体感してください。

◾伏見稲荷大社の基本情報

2．京都1人旅は混雑をさけてゆっくりと！穴場の観光スポット8選

1人旅の魅力である「マイペースで気ままに」を存分に味わえるのが、観光客の少ない穴場スポットです。

知る人ぞ知る、見どころのあるスポットを紹介します。穴場の観光名所を巡り、おひとり様の醍醐味を楽しんでください。

1．空を歩く⁉京都駅の観光スポット「空中怪路（スカイウェイ）」

近代的な造形に、さまざまな飲食店や土産店が並ぶ京都駅ですが、隠れた観光スポットがあります。その名は「空中怪路（スカイウェイ）」。

京都駅ビル10階とホテルグランヴィア京都7階広場をつなぐ、全長約185メートル、高さ約45メートルの展望施設を備えた通路です。側面がガラス張りになっており、歩きながら京都市内を眺望できます。

高さ131メートルの京都タワーが目の前にあり、比叡山や五山の送り火で有名な大文字山も見えます。

駅でお土産を買う前や、目的地へ向かうバスに乗る前などに訪れるのもおすすめ。

筆者はいつも、同じ10階にある京都拉麺小路（「京都1人旅を彩る美食をそろえたお食事処とカフェ8選」で紹介）でラーメンを食べた後、空中怪路へ向かいます。

観光客が多い京都ですが、空中怪路は混雑が少なくゆったり観光できるので、1人旅には最適のスポットです。

夜間は怪路内がライトアップされ夜景も綺麗に見えるので、時間がある方は日没以降に訪れてみてください。

◾空中怪路（スカイウェイ）の基本情報

2．戦国の世の血天井を残す「養源院」

1594年（文禄3年）、豊臣秀吉の側室の茶々（淀殿）が、父の浅井長政を弔うために創建。その後火災にあい、1621年（和七年）に茶々の妹のお江によって再建されました。

見どころは、本物の血が付いた「血天井」です。

引用：養源院【公式】

1600年（慶長5年）、関ヶ原の戦いの前哨戦ともいうべき伏見城の戦いで城が落城。その際に、自刃した武士の血が染み付いた床板を天井に移築したものです。

「血天井」には、亡くなった者たちを称え供養するという意味があります。今から400年以上も前の血液のため黒く変色していますが、無数の手形や足形などが見てとれます。

一見わかりにくい箇所もありますが、レコーダーに録音済みの解説が流れており、ガイドさんが棒を使って血の跡を指しながら詳しく説明してくれるので理解しやすいです。

「血天井は怖い」という方もおりますが、戦国の歴史を伝える貴重な文化財なので、興味のある方はぜひ拝観してください。

京都市内には他にも血天井があるお寺が、

• 源光庵（北区）
• 宝泉院（左京区）
• 天球院（右京区）

と3か所ありますが、養源院は京都駅から約1.6ｋｍと立地がよく、近隣に多くの観光スポットがあり、移動しやすいのでおすすめです。

拝観休止日は不定期となっており、Instagramで随時告知されますので、事前にチェックしてくださいね。

◾養源院の基本情報

3．現世と冥界との境がある⁉「六道珍皇寺」

創建は平安時代の836年（承和3年）。六道とは、

• 地獄道
• 餓鬼道
• 畜生道
• 修羅道
• 人道
• 天道

の6つの冥界のことで、人は生前の行いにより、六道のいずれかに輪廻転生するという仏教の教えがあります。

六道へ通じる道と、現世と冥界との境が、六道珍皇寺にあると信じられてきました。

敷地内には冥界や六道に関連したスポットが複数ありますが、中でも本堂の庭にある「冥土通いの井戸」と「黄泉がえりの井戸」は必見です。

（冥土通いの井戸）

平安時代に小野篁（おののたかむら）という官僚が閻魔大王につかえており、夜な夜な冥界へ通う際に通ったのが「冥土通いの井戸」で、現世へ戻る際に通ったのが「黄泉がえりの井戸」といわれています。

通常時は本堂の格子窓からの見学となり、やや見えにくいですが、特別拝観の際は庭に入り間近で井戸の見学ができます。

ほぼ毎月実施しているので、事前に公式サイトをチェックしてみましょう。決して怖い場所ではないので、1人でも安心して参拝してくださいね。

また筆者のおすすめが、六道珍皇寺から徒歩3分の場所にある「みなとや幽霊子育飴本舗」の「幽霊子育飴」です。

（※筆者撮影）

昔、他界した身重の女性が死後に出産して幽霊となり、赤子になめさせるために買いにきていたという伝説のある飴です。

麦芽糖とザラメ糖のみを使用し、どこか懐かしい味でほんのり甘く、後味はすっきりしています。

六道珍皇寺を参拝した後は、幽霊子育飴を購入して味わってみてください。

◾六道珍皇寺・みなとや幽霊子育飴本舗の基本情報

4．京都が誇る日本最古の花街「島原」

1589年（天正17年）に開かれた日本最古の花街です。花街とは芸妓が舞や唄などを披露し、客をもてなす店がある街のこと。

幕末には西郷隆盛や新選組隊士も足しげく通いました。現在は住宅街となっていますが、

• 島原大門
• 輪違屋
• 角屋（角屋もてなしの文化美術館として営業中）

が現存し、往時を今に伝えます。

「島原大門」は島原の名入りの提灯を携えた、重厚な造りが特徴。大門をくぐると、まるで当時にタイムスリップしたかのような気分になります。

置屋（芸姑が所属している会社）兼お茶屋（芸姑が客をもてなす店）で、現在も営業を続けているのが「輪違屋」です。

（※筆者撮影）

日本で唯一の芸妓の最高位「太夫」を抱える店でもあります。

広げた和傘を襖に貼りこめた「傘の間」や、壁に本物のもみじで模様を取った「紅葉の間」などがあり、華やかな内装も見どころ。
実物は驚くほどに美しく、豪華でありながら繊細です。

通常は非公開ですが、数年に1度特別公開をするので、ぜひ足を運んでみてください。

「角屋」は、島原で唯一現存する揚屋(芸妓が客をもてなす大規模な宴会場)として、重要文化財に指定されています。

現在は当時の美術品や資料などを展示し、「角屋もてなしの文化美術館」として営業中です。

（※筆者撮影）

内部は木で編み込んだ天井や螺鈿細工が散りばめられた土壁（2階部分で見学は要予約）など、当時の島原を偲ばせる装飾であふれています。

そのあまりの美しさに、筆者も思わず声を上げてしまいました。花街に詳しくない方にも、おすすめの観光スポットです。

建物内は公開時期が限定されており、2階の見学は要予約となっているため、事前に公式サイトで確認しましょう。

◾島原の基本情報

5．幕末の偉人の想いを伝える「霊山歴史館」

（※筆者撮影）

二寧坂近くの高台にある、幕末・明治維新のミュージアムです。約5,000点もの史料を保管しており、その中から約100点の史料が展示されています。

常設展のおすすめは、新選組の土方歳三の刀「大和守源秀國（やまとのかみ　みなもとの　ひでくに）」。

（※筆者撮影）

土方が残した数少ない貴重な刀の1つで、薄暗い館内の中でスポットを浴び、ひときわ美しく輝いているのが印象的です。

企画展は「ペリーと吉田松陰」「新選組と京の動乱」など、特定の人物などにより踏み込んだ内容となっておりますが、幕末初心者にもわかりやすいように丁寧に解説されています。

常設展、企画展ともに目を引く展示がたくさんあり、1人でも夢中になれるスポットです。

そして、霊山歴史館のすぐ上には「霊山墓地」があり、

• 坂本龍馬
• 木戸孝允（桂小五郎）
• 高杉晋作

など、約3,100名の志士が埋葬されています。

入り口は歴史館の隣にある霊山護国神社の境内に設置されており、入場料300円（小中学生は200円）が必要。

手前に坂本龍馬と中岡慎太郎（龍馬とともに暗殺された人物）のお墓があり、ファンが真剣に手を合わせている姿をよく目にします。

（坂本龍馬と中岡慎太郎の墓　※筆者撮影）

志士たちが眠るこの場所は、八坂の塔や市内を一望できる絶景の地でもあり、春には薄紅色の花が咲き誇る、隠れた桜の名所でもあります。

動乱の時代を懸命に生きた幕末の偉人たちに、この地で思いを馳せてみてください。

◾霊山歴史館・霊山墓地の基本情報

6．檜の大舞台から京都市内を一望「将軍塚青龍殿」

2014年（平成26年）に、清水寺で有名な東山の山頂に建立されました。内部には、国宝「青不動（不動明王という人々を救う仏様）」の拝画がまつられています。

併設されている「檜の大舞台」は、約1,046平方メートルと清水の舞台の約4.6倍の広さ。

（※筆者撮影）

京都市内はもちろん、晴れた日は大阪近郊まで望める、京都を代表する絶景スポットです。
時折演奏会も開催されており、以前筆者が訪れた際に、偶然リハーサル中だったことがありました。

また京都の始まりといわれている、直径約20ｍ、高さ約2ｍの「将軍塚」も見逃せません。

「将軍塚」とは、この地を訪れ平安京の遷都を決意した桓武天皇が、都の安泰を願って将軍像を埋めたものといわれています。

春は桜や桃が咲き乱れ、秋は紅葉で紅く色づき、四季折々の風景も楽しめるスポットです。

注意事項ですが、絶景を見たい気持ちがはやり、青龍殿を参拝せずに大舞台へ向かおうとする方がいます。

青龍殿は青不動を祭る場所なので、必ず参拝してから大舞台へ向かうようにしましょう。

◾将軍塚青龍殿の基本情報

7．安倍晴明ゆかりの神秘的な「晴明神社」

安倍晴明を祭る神社として、1007年（寛弘4年）に晴明の屋敷跡に創建されました。

陰陽師として映画や漫画にもよく登場する晴明ですが、平安時代に実在した人物です。

陰陽師とは、天文学や暦から宮廷行事の日時や方角などを決める職業のこと。朝廷に仕えた、現代でいう国家公務員です。

晴明神社には、

• 鳥居
• 本殿の提灯
• 晴明井（晴明が念力で水を出したといわれる井戸）
• 厄除桃（厄除けの果物である桃の像）

など、あらゆる場所に星形の社紋「晴明桔梗」が見受けられます。

（※筆者撮影）

可愛らしい五芒星ですが、魔除けの印として古より崇められてきました。授与所には晴明桔梗をあしらったお守りが多数あるので、ぜひお受けしてください。

そして、筆者のおすすめは、鳥居をくぐった先にある「旧一条戻り橋」。

（※筆者撮影）

晴明神社から約100ｍ南にある「一条戻り橋」の古い欄干を移築し、縮小版として再現したものです。

一条戻り橋は現世と冥界の境があり、晴明が式神を封印していた場所といわれています。

神社内にあるのはミニチュア版の橋ですが、本格的な造形で神妙な面影を感じます。晴明神社を参拝した際には、晴明ゆかりのこの橋を、ぜひ渡ってみてください。

◾晴明神社の基本情報

8．坂本龍馬も泊まった伏見の船宿「寺田屋」

伏見稲荷大社で有名な、伏見にある船宿です。目の前に濠川（ほりかわ）があり、江戸時代には舟で行き来する観光客で繁盛しました。

幕末には坂本龍馬とお龍（龍馬の妻）もよく利用していた宿で、大河ドラマ「新選組！」などにも登場した場所。

伏見奉行所の役人が龍馬を襲うため寺田屋を包囲したのを、入浴中だったお龍が気付き、裸のまま龍馬の元へ駆けつけて事を知らせ、難を逃れたという実話も残されています。

建物は1868年（明治元年）の戊辰戦争で焼失し、明治時代の再建ですが、江戸当時の弾痕やお龍が龍馬を助けに行った際に入っていたお風呂などが、リアルに再現されています。

それは本物と見間違える程の高いクオリティで、筆者も感動を覚えました。

龍馬関連の資料も多数展示されており、

• 龍馬や西郷隆盛の手配書
• 志士たちの集合写真
• 龍馬とお龍のツーショット写真

などが、所狭しと並んでいます。

また、現在も旅館として営業しており、宿泊が可能です。ただし、建造物保存のため、

• チェックインは18時、門限は20時、チェックアウトは9時
• 酒類、食品の持ち込みは禁止
• 全館禁酒禁煙

などと、多くの制約があるので注意してくださいね。なお公式サイトがないため、予約は電話のみとなります。

◾寺田屋の基本情報

３．京都1人旅を彩る美食をそろえたお食事処とカフェ8選

京都には、おひとり様でも入りやすい飲食店が多数あります。

京野菜を使ったオシャレな料理や、色鮮やかな抹茶のデザートなど、目も舌も喜ぶ絶品ぞろい。1人旅で京の食文化を楽しんでください。

1．下鴨神社の境内に佇む「休憩処さるや」

（※筆者撮影）

世界文化遺産「下鴨神社」（「京都1人旅を満喫！定番の観光スポット8選」で紹介）の鳥居の側にある甘味処です。メニューには、

• 小豆がぎっしり詰まったアイスキャンディー「氷の花」（夏季）
• 丹波大納言小豆を使った紅白餅の「良縁ぜんざい」（冬季）
• 小豆のゆで汁で餅をついた下鴨神社の名物「申餅（さるもち）」（オールシーズン）

など、多彩な和菓子がそろっています。

筆者のおすすめは、夏季限定の「かき氷」。味は抹茶小豆、いちご、黒蜜白玉の3種類で、ほうじ茶が付いてきます。

食べた瞬間、上質な氷と素材の味を活かしたシロップの旨みが、口の中に広がります。

下鴨神社の静かな空間で、1人でゆっくり食べる甘味は格別です。ぜひご賞味ください。

◾休憩処さるやの基本情報

2．東山の観光スポット巡りとともに「French cafe CHASEN 高台寺」

（※筆者撮影）

高台寺（「京都1人旅を満喫！定番の観光スポット8選」で紹介）の敷地内にあり、京の食材を使った和洋食とスイーツが味わえるカフェです。

看板商品は、貴重な宇治茶100％の抹茶を使用した「お抹茶玉手箱」。

大きな桐箱を開けると、白い煙とともに抹茶パフェやトリュフなど、8種類の抹茶スイーツが姿を現す、目でも舌でも楽しめる一品です。

京野菜を使ったパスタやピザなどのメニューも豊富で、ランチやディナーにも力を入れています。窓側のカウンター席は1人で静かに過ごせて居心地がよく、筆者はつい長居してしまいます。

二寧坂・産寧坂の散策後、高台寺の参拝後などに、ぜひ訪れてみてください。

◾French cafe CHASEN 高台寺の基本情報

3．京都の隠れた絶景スポット「スターバックス三条大橋店」

(※筆者撮影)

三条大橋のたもとにある「スターバックス三条大橋店」。メニューは通常のスタバと同じですが、店内から

• 鴨川（「京都1人旅を満喫！定番の観光スポット8選」で紹介）
• 三条大橋
• 東山（祇園などの観光名所が多数ある場所）

が一望できる、隠れた絶景スポットです。

筆者はコーヒーを飲まないので普段はスタバには行きませんが、絶景目当てで三条大橋店にだけは足を運びます。

鴨川の散策後に、休憩がてら訪れるのがおすすめ。1人で利用する地元のお客さんも多く、おひとり様でも気兼ねなく入店できます。

コーヒーやスムージーで一息つきながら、京都を代表する風景を味わってみてください。

◾スターバックス三条大橋店の基本情報

4．京都をはじめ全国のラーメンが集う「京都拉麵小路」

京都駅ビル10階の空中怪路(「京都1人旅は混雑をさけてゆっくりと！穴場の観光スポット8選」で紹介)のすぐ側にある、ラーメンストリート。

京都のラーメンはもちろん、日本各地の9店の人気店が集結しています。

ラーメン好きはもちろん、時間がないので早く食事をとって移動したい方、観光や買い物ついでに京都駅で食事をとりたい方などにおすすめです。

駅ビル内という立地の良さも魅力。もちろん、どのラーメンも絶品で、筆者は京都1人旅の際は必ず訪れます。

拉麵小路で腹ごしらえをして、空中怪路やお買い物を楽しんでください。

◾京都拉麵小路の基本情報

5．唯一無二のとろける寒天「栖園（せいえん）」

(※筆者撮影)

明治18年創業の京菓子の老舗、「大極殿本店」と「六角店」に併設されている喫茶です。筆者の一押しは「琥珀流し」。口に入れると溶ける、ゼリーのように柔らかい寒天です。

月ごとに蜜の種類が変わり、

• 白味噌
• ココア
• 蜂蜜
• トマト
• 生レモン

などと、季節に合わせた、さまざまな風味が楽しめます。寒天とは思えぬ食感と味わいに、何度食べても感動する一品です。

本店と六角店では蜜の種類が違うので、食べ比べをするのもおすすめです。

◾栖園（せいえん）の基本情報

6．九条ねぎと生姜の京うどんが人気「祇をん萬屋」

（※筆者撮影）

観光客で賑わう、花見小路の側にあるうどん屋です。名物は「ねぎうどん」。テレビでもよく取り上げられ、萬田久子さんや夏木マリさんなどの芸能人も紹介していたメニューです。

麺がかくれる程にたっぷりと器に盛られた九条ねぎに、すりおろした生姜がひとつまみ乗った、シンプルな盛り付けが特徴。

出汁の効いた汁に、新鮮な九条ねぎと生姜の風味がマッチしていて、まさにシンプルイズベスト。どこか懐かしい、ほっとする味です。

祇園散策の際には芸能人からも人気のねぎうどんを、ぜひご賞味ください。

◾祗をん萬屋の基本情報

7．絶品！抹茶チョコフォンデュ「京洋菓子司ジュヴァンセル祇園店」

（※筆者撮影）

八坂神社の南楼門の近くにある京洋菓子店です。旬の材料を使い、京都らしさがあふれる繊細でおしゃれなスイーツを提供しています。

筆者のおすすめは「祇園フォンデュ」。旬のフルーツや水団子などを宇治抹茶チョコレートソースに付けて食べる、チョコレートフォンデュです。

甘いフルーツなどの食材と抹茶チョコの相性は抜群で、何度でも食べたくなる美味しさ。

食べ終わったら、余ったチョコレートソースに、夏季はバニラアイス、冬季はホットミルクを入れて、最後まで余すことなく味わえます。

祇園を訪れた際は、ぜひご堪能ください。

◾京洋菓子司ジュヴァンセル祇園店の基本情報

8．昭和レトロでハイカラな「喫茶ソワレ」

賑やかな四条河原町にひっそりと佇む、昭和23年創業の喫茶店。店内にはBGMがなく、美しい青色の照明で落ち着いた雰囲気で、おひとり様にはぴったりの場所です。

アイスフロートやコーヒーゼリーなど、さまざまな昔懐かしのドリンクを取り揃えておりますが、「ゼリーポンチ」がおすすめ。

神戸産の地サイダーに、色とりどりの5食のキューブ型ゼリーが入った、宝石箱のようなドリンクです。青い照明も相まって食べるのがもったいない程に美しく、写真映えもします。

京都一人旅の際は、ぜひ目と舌で「ゼリーポンチ」を楽しんでください。

◾喫茶ソワレの基本情報

4．京都1人旅はこれで決まり！観光スポットを巡る男女別のモデルコース4選

「観光ルートがわからない」「観光名所までの行き方がわからない」と、お悩みの方も多いはず。
今回はそんな声にお答えするべく、男女別のモデルコースをご紹介します。京都1人旅の際に、ぜひお役立てください。
（※交通機関の時間、所要時間は目安です）

1．男性の京都1人旅モデルコース2選

（1）京都を築いた戦国・幕末の歴史を堪能しよう！（伏見～京都駅周辺～東山コース）
寺田屋➔伏見稲荷大社➔京都拉麵小路➔空中怪路➔養源院➔霊山歴史館➔高台寺

（2）自然・歴史・街歩き！京都を縦横無尽に楽しもう（高山寺～四条烏丸～祇園～二条城周辺コース）
高山寺➔大極殿本店栖園➔錦市場➔八坂神社➔花見小路➔祇をん萬屋➔二条城➔晴明神社

2．女性の京都1人旅モデルコース2選

（1）祇園や鴨川！京都の主要観光地を巡ろう（東山～四条河原町・鴨川コース）
八坂神社➡京洋菓子司ジュヴァンセル祇園店➡高台寺➡French cafe CHASEN 高台寺➡二寧坂➡八坂の塔➡金剛寺 (八坂庚申堂）➡六道珍皇寺➡みなとや幽霊子育飴➡喫茶ソワレ➡鴨川

（2）定番から穴場まで！京都の名所を満喫しよう（下鴨神社～鴨川～東山～島原～京都駅コース）
下鴨神社➡休憩処さるや➡鴨川➡スターバックス三条大橋店➡将軍塚青龍殿➡建仁寺➡祇をん萬屋➡島原大門➡輪違屋➡角屋もてなしの文化美術館➡空中怪路

まとめ

（※筆者撮影）

京都は、おひとり様でも楽しめる観光名所や飲食店がそろっており、1人旅にもってこいの場所です。

歴史ある寺社仏閣や、目にも美しい京料理など、その魅力は尽きません。自由に気の向くままに、京都1人旅を思いっきり楽しんでくださいね。